クラウドコンピューティングの利点は?
雰囲気的にはつかんでいたのですが、今日の話でわかってきた気がします。というかまあ、いわゆる“高いスケーラビリティ”を実現することができるんですね(いまさらな話ですが)。クラウドサーバーってのは。単なるレンタルサーバーとはちょっと違う。これがよくわかる事例として、
“ニューヨークタイムズが画像のPDF変換をするのに、Amazon EC2上に100インスタンスを生成して、24時間で1100万枚の画像から1.5TB分のPDFを作ることに成功した”(Self-service, Prorated Super Computing Fun!)っていう話。つまり、24時間だけ100台のマシンを借りたってことなわけで、こういうことはレンタルサーバーの考え方ではちょっとできないだろうね。これは極端だけど、利用負荷のピークがある一時期だけに限定されるようなケース、、、例えば大学でいえば、履修登録システムなどは、履修登録の期間だけにピークがおとづれる。この一時期だけのために、サーバにお金をかけることが妥当であるのか、、、クラウドなら柔軟に対応できるってこと。
それとスピード。レンタルサーバを借りるのは、おそらく、手続きなので数日はかかると思われる。それが、AmazonとかGoogleであれば数分で利用できる。これもクラウドならではの話だろう。
GAEについて
細かな技術的な話は聞けなかったのは残念だったけど、個人的に見聞している情報を再確認できた。あと、GAEがいいのは、JDOとかJavaMailとかできるだけJava標準とかオープンソースのライブラリの利用を前提にしている点。こういうスタンスは大切だと思う。導入への敷居も低いし。
クラウドで教育システム研究は変わるか?
ウェブベースのシステムに限定した話になるけど、運用面については、もう全部、GoogleとかAmazonにサーバを任せたらいいんじゃない?って思う。セキュリティの面でも、欧米ではすでに銀行が個人情報を含んだデータであっても外部サーバに置くような時代らしいし。あるいは、GoogleとかAmazonに匹敵する教育システム用のクラウドサーバーを国内向けにつくるとか、、、まあ、UPKIイニシアティブがやってるプロジェクトみたいに、分散しているユーザ情報などを連携させるなどして、統合的に管理するような研究や運用が最近は流行っているようだけど。クラウドの場合は、その下のプラットフォームやハードウェアのレベルでの共有になるのかな。学術(大学)用のクラウドサーバができたら、もう各大学にサーバを置く必要がなくなるんだよね。どこかにクラウドセンターがあって、そこに各大学がサーバー類を配置していく、、、そうすれば、結果としてセンター系のスタッフの負担も減るし、コストもダウンする。こういうの誰か考えてないのかなぁ。偉い人にやってほしいんだけど。
ちなみにうちの大学でもクラウド的なサービスを試験的に始めるらしい。ホントにGoogleとかAmazonとかみたいなクラウドサーバなのかはわからないけど、とりあえず僕はそこにサーバ類を移行する予定。まずは、研究室からサーバの排除だな。学科のウェブサーバもそこに移行しようかと思ったりしてる。
まあ、そんな感じで、クラウドコンピューティングってのは、思った以上に世の中のサーバ運用を変える可能性がある。ちょっと今までクラウドの関心がなかったけど、しっかりおさえておこうかと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿